高橋美智子 マリンバと小オーケストラのための "コティル(Cotyle)" / 山内 忠 Marimba : Michiko Takahashi - Video
PUBLISHED:  Feb 02, 2017
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解説:山内 忠(Tadasi Yamanouchi)
私が芸大作曲家の学生だったころ、見事なテクニックと立ち上がりのシャープな音楽を持った木琴の上手な女の子がいた。芸高時代の高橋さんである。その後、私の劇伴などのスタジオで彼女としばしばいっしょに仕事をにしているうちに、いくつかのマリンバ作品が出来た。「コティル」もその一つである。
30年くらい前、室内楽風なマリンバ作品は数多くあったが、新しい楽器であるマリンバのための大きな楽器編成の作品はきわめて少なかった。高橋さんが「マリンバ協奏曲のようなものができないだろうか」と言ったとき、マリンバと管楽器オーケストラの協奏曲風なものを考えた。現在、私がマリンバと管楽器にもつイメージは「コティル」のそれとは異なる。いくつかの思い出がにじんでいる「コティル」が30年以上も高橋さんの中で生き続けていることは大変うれしいことである。
曲は、三楽章から構成されアタッカで演奏される。第一楽章は、マリンバによる楽想と管楽器の楽想の提示、それらの展開と短い再現によるソナタ風な楽章。カデンツを中心とした緩徐な第二楽章と速い変奏曲風なスケルツォの第三楽章。全楽章にわたり、増4度と完全4度の二つの音程関係による旋律的な横の流れと、和声的な縦の響きで構成される。
「コティル(Cotyle)」とは、ギリシャ語で容積の単位のことで、表題に用いたのは深い意味はない。ただ、平面的な面積よりは立体的な容積のような空間をつくりたいと思うのは、作曲家の常である。
最後になって申し訳ないが、この高橋さんの「マリンバコンテェルトの夕べ」が成功するよう心からお祈り申し上げます。
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"Cotyle" for Marimba Solo and Petit Orchestra
マリンバと小オーケストラのための"コティル"/山内 忠

2000.9.25 高橋美智子マリンバ協奏曲の夕べ Marimba Concerto Evening
マリンバ:高橋美智子 / 小松一彦 指揮 東京交響楽団
Marimba:Michiko Takahashi ,Conductor :Kazuhiko Komatsu ,TOKYO SYMPHONY ORCHESTRA
サントリーホール Tokyo Suntory Hall

この「高橋美智子マリンバ協奏曲の夕べ」の演奏に対し、第19回中島健蔵音楽賞を受賞しました。
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世界初演:1969年 東京藝術大学 音楽学部 吹奏楽部 定期演奏会
ソリスト:高橋美智子 指揮:山本正人
東京文化会館
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【高橋美智子 音源集】
🎧 弾いて!、弾いて!、また弾いて!高橋美智子:マリンバと共に80年 (音源集 ①)スタンダード名曲編 http://www.michiko-noguchi.net/2019/07/24/marimba-michiko-takahashi/
🎧 弾いて!、弾いて!、また弾いて!高橋美智子:マリンバと共に80年 (音源集 ②)オリジナル作品編 http://www.michiko-noguchi.net/2019/10/21/michiko-tamahashi-original/
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